
サザンカの接ぎ木の仕方
サザンカの接ぎ木については、残念ながらネットではほぼ表示されません。ですが、サザンカを台木にしてサザンカを接ぐこともできるのです。しかし成功率はそんなに高くありません。私も累計するとだいたいですが、4割前後くらいは失敗していると思います。それでも私の趣味の一つはサザンカの接ぎ木です。難しいからこそ趣味になっています。
椿を接ぎ木するときは、サザンカの勘次郎や立寒椿、紅サザンカと呼ばれるものを台木として使いますが、私は気に入った早咲きのサザンカを穂木とする場合は、このサザンカ立寒や紅サザンカを台木に使います。
サザンカ立寒や紅サザンカ類は11月に花は咲きませんが、こちらの雪国でも生き残っているのがたくさんあります。これらは耐寒性が少しあるのではないかと思っていて、その系統を少しでも引き継いでもらいたいと考え台木として使っています。花の色や咲く時期は穂木から引継ぎます。
なぜ、簡単でいっぱい作れる挿し木ではなく面倒な接ぎ木かというと、生長のスピードが全く違うからです。感じとしては3~5年分くらい先に大きくなります。
サザンカの接ぎ木の例1

サザンカ立寒を台木に2012年春に接ぎ木したもの。三角接ぎ。これが初めての接ぎ木です。
この鉢はこの冬に外に置いていたら寒さで枯れてしまいました。

わりと近くにあるお宅の、おじいさんから分けてもらった枝を、葉芽と葉を一枚つけて4月9日に三角接ぎしてみました。サザンカ立寒を台木にしています。約1.5か月で芽吹いてきました。
三角接ぎは穂木と台木の三角部分の大きさをぴったり合わせるのが難しいです。

画面左が接ぎ木4年目の春の2018年6月9日と、画面右側は5年目の秋2019年10月6日。
前年は背丈まで伸びていたのですが、冬に外に置いていたらほとんど枯れてしまい、根元まで短くなりました。半ばあきらめていましたが、翌年にはかなり復活してきました。
10年後の2025年11月29日の姿。
サザンカの接ぎ木の例2

画面左が翌年の2024年5月12日で、画面右が1か月後の2024年6月13日です。芽がやっと伸びてきました。
どういうことかわかりづらいですが、前年8月に接ぎ木したものが翌年の6月に葉が展開してくるまで、葉っぱ1枚のまま全く伸びることもなく、接ぎ木当初の姿のままで冬を室内で越しました。
2025年春、うす桃花サザンカの接ぎ木「海外の接ぎ方」
私は、2012年に初めてサザンカの接ぎ木(三角接ぎ)をしたところ成功したので、そこからサザンカの接ぎ木をやり始めました。三角接ぎはこのネットから拾った図を見るとわかるとおり、台木を三角に削って、そこに穂木も三角に削って合わせるやり方ですす。しかし、これがピッタリ合わないと成功しなくて、とても難しいのです。
穂木の直径が2.4ミリ以下くらいになると、形成層の断面積を広くとることができないので失敗しやすくなります。そこでUチューブを見ていると海外の多くの国の人たちがやっている接ぎ方を発見しました。このサイトでは海外の接ぎ方を「海外の接ぎ木」と表示したいと思います。この海外の接ぎ木は、台木の樹皮にナイフで縦に1本切れ目を入れて、そこから少し樹皮を剥ぎ、その剥いだところに削った穂木を挿し込むという方法です。
2025年春に海外の接ぎ木を5本やってみましたが、1本しか成功しませんでした。この海外の接ぎ木は、三角接ぎと比べると比較にならないほど簡単です。失敗の原因を上げると、穂木の芽が膨らんできて接ぎ木の時期が遅かったのと、やり方が少し間違っていたことがあります。それから接ぎ木した後は室内で穴あきビニールをかぶせて、霧吹きなど使って水を切らさないようにして、直射日光が当たらない明るい窓際で管理するのですが、外に出すのが早かったのが原因だと思っています。
前置きが長くなったので、海外の接ぎ木で成功した、うす桃花の接ぎ木例の写真を載せたいと思います。
それから、サザンカの接ぎ木については問題点が3つあると思っていて、この次の見出しの項で少し触れたいと思います。
下の画像をクリックすると、詳しく説明が書かれた大きい画像が開きます。
サザンカを接ぎ木する上で、問題点が3つある。
この問題点については、次のページ「サザンカの接ぎ木page2」でもふれます。page2では、2026年春に海外の接ぎ木と三角接ぎをしました。2年続けて「海外の接ぎ木」と「三角接ぎ」をいっぱいしたことになります。
どちらがいいかとなると、結論的には海外の接ぎ木の方が格段に簡単なので、海外の接ぎ木ができない場合は(できない場合とは下の問題点3に書きます)三角接ぎに移行するという考えになりました。そしてその結果を踏まえて書いています。
サザンカの接ぎ木の問題点1
問題点1は、接ぎ木をする時期のことです。例えば1本のサザンカがあったとして、こちらでは3月末ぐらいから4月初め頃に、根が動きだして水分を吸い上げてきます。その後、いつかは分かりませんが、2週間後か、1か月後か、2か月後かに芽が少しだけ膨らんできます。
接ぎ木をするとき、台木を切断すると10分から30分くらいで切断面が水分で濡れてきます。水を吸い上げないとき(根が動きだしていない時期)に接ぎ木しても穂木に水分を供給できないので、接ぎ木は失敗します。台木を切って2週間様子を見ても水を吸い上げないので、接ぎ木タイミングを失い捨てた台木もあります。
次に穂木ですが、芽が膨らんできている状態で接ぎ木すると、2週間くらいで葉っぱを2、3枚広げてきます。それは、台木からの水分を吸ってそうなっているのではなく、穂木の幹や葉っぱにためてある穂木だけのエネルギーでそうなっていると思っています。経験から、接ぎ木は活着するまで1.5か月~3か月くらいかかって芽がふくらんでくるのが成功です。穂木だけのエネルギーだけで開いた葉っぱは、その分多く水分を必要としているのに、活着していない台木から水分を吸い上げられないので、いずれ1、2か月後に複数枯れていきました。
「サザンカの接ぎ木は台木の根が動いていて、穂木の芽が動きださないタイミングがいいです」。しかし接ぎ木をするとき、台木と穂木はそれぞれ置かれている地域や場所で、そのタイミングが一緒ではなくばらばらなのです。台木をいつ買ったのか、秋か春かでも違う気がします。台木の根が動いているかどうかは台木を切ってみないと分かりません。そのため、今度からは接ぎ木をするタイミング(4月初旬から下旬くらい)の1か月くらい前から、台木を室内の窓際に取り込み早く目覚めさせようと考えていますが、これが正解なのかは分かりません。
サザンカの接ぎ木の問題点2
問題点2は、とにかく三角接ぎが難しいということです。私は手先が器用な方で、木を使って椅子やテーブルなど比較的なんでも作れますが、それでも難しいのです。台木の削った三角と穂木の削った三角がぴったり合わないと成功しません。1、2回の削りで合わせようとしても合いません。また、穂木の直径が2.6ミリ以上になると、削った穂木の形成層の断面積を広くとれるので成功しやすくなります。page2の方で詳しく書きますが、海外の接ぎ木ができないときは三角接ぎをせざるを得ないので、台木を削るときに一旦彫刻刀を使うなどの工夫をしました。
サザンカの接ぎ木の問題点3
問題点3は、海外の接ぎ木をするとき、台木に切れ目を縦に1本入れて、左側の樹皮を剥すのですが、それが簡単に剥がれない個体があります。去年までは、台木の切れ目から水分を吸い上げてきたものは簡単に剥がれると思っていました。ヘラで樹皮を手前側にやさしく引っ張ると、カパッと剥がれてくるものが多くて、水分の関係だなと思っていました。しかし2026年春に接ぎ木をした際は、水分を吸い上げていても剥がれないものがありました。剥がれないものはしょうがないので、切れ目を入れた線の下で台木を切り直して、三角接ぎをするしかなくなります。接ぎ木をするときは大体地上10cm位のところで台木を切断します。根が動き出したのかを確認するため、一旦地上12cm位の所で切断し、水分が上がってくるかや、樹皮がうまく剥がれるかを確認していました。
台木は直径1.5cm前後のものを使うのですが、台木を切ってみて樹皮の厚さが薄いものが剥がれにくいという気もしています。根が動きだしてからの日数が関係しているのか、個体によるのかまだ分かっていません。剥がれないものをヘラで無理に押し下げて剥そうとすると、樹皮の形成層断面をつぶしてしまいます。形成層は細胞分裂を繰り返しお互いを癒着させるための大事な組織のため、なるべくやさしく丁寧に剥す必要があります。
海外の接ぎ木と同じような接ぎ木の仕方で、日本では「剥ぎ接ぎ」というのがあります。それは台木に2本、縦に切れ目を入れてその間の樹皮を剥いで、そこに穂木を挿し込むという方法です。考え方は海外の接ぎ木と同じです。それで、剥ぎ接ぎの場合、樹皮を剥したときに、形成層が樹皮側に残るか、また台木側に残るのかをGoogleに長文で聞いてみました。すると、AIモードで次のように返してくれます。要約すると形成層は樹皮と台木の両方に残るが、剥ぎ接ぎの場合実質的に機能し、カルスを多く出すのは木部側の表面に薄く残った細胞とのこと。台木側の形成層のツルツル・ヌルヌルした(面)と、穂木の削った両側にある樹皮と木部の間にある細い形成層のライン2本(線)を合わせるのが重要とのことです。面と線を密着させるのが大事とのことです。AIの返答なので、どこまで本当かは分かりません。
SASANQUAの庭の話9
サザンカを植えている庭にはとても色んなものが植えてあります。山野草や切り花用の花、夏はバタフライガーデンを目指しているのでアゲハ蝶用の花も植えています。下にある画像の上段はアゲハ蝶の蜜源のオニユリと、たぶん紅筋ヤマユリです。
下段の写真は、これもアゲハチョウが好きなアガスターシェ・ブラックアダーと、黄色いのは名前が分からない30年前から植えられている花で、何年かに一度スコップで半分に株分けします。















